iPhoneリペアサービスの修理品質・サービス品質について
コンプライアンスは、直訳すると 法令遵守 のことですが、近年その意味するところは社会規範や社会道徳・企業モラルなども、コンプライアンスの意味に含まれるようになってきました。本記事はiPhone修理業界のコンプライアンスについて考え、iPhoneリペアサービスの修理品質・サービス品質について解説します。
少し難しい話しですが、法令の中で消費者契約法は、「事業者が、消費者との間にある情報の量・質の格差などを利用し、消費者から不当に利益を搾取することを防止する」法律です。これらはiPhone修理業界も守らなくてはいけない法律であり、必要な企業モラルでもあります。
ご存知の通り、iPhoneは最先端の精密機器であり、一般の方は中がどうなっているのか見たこともないと思います。壊れたときは修理の専門家に任せるしかないのですが、その専門家が本当にユーザー利益を優先しているでしょうか?お客様にはわからないからと、不利益になることをしていないでしょうか。これから解説することは、当店が独自に設けている修理品質・サービス品質に関するルールです。
お客様に対し誠実で正直な対応をします
iPhoneの修理は、たくさんの専門的な知識と経験が必要です。知識・経験のないお客様を欺くことは簡単なことです。当店ではお客様に対し、誠実で正直な修理をすることを約束します。残念なことですが、一部のお店では目先の利益を優先して、この後解説するようなお客様の不利益になることをしているようです。お店選びの参考にしてください。
必ず修理前と修理後にテスト診断を行います
当店では原則テスト診断は無料です。またテスト診断をせず、修理して直らないのに料金を請求することはありません。ただし事前の承諾のうえで行う水没分解洗浄は除きます。必ず修理前点検を行い、修理前に修理金額をお伝えしてから修理します。お客様の承諾なしに修理後に料金が増えることはありません。
修理前点検は大変重要です。修理の前にお客様が見ている前で、全ての部品のチェックをして、壊れているものがないかを確認した上で修理にかかります。これは最初から壊れていたのか、修理中に何かの不可抗力や修理ミスで他の部品が壊れてしまったのかを判断するために必要です。
また修理後のチェックで修理前と同じ状態かのチェックも重要です。もし修理前になかった問題が起こった場合は原因を調べお客様に報告します。
起動不良などの原因で基板が故障している場合は修理をしても直らないこともあります。当店は直らない場合は原則無料です。事前の承諾なしに工賃だけもらうようなことはありません。
無理な値下げ競争で安売りをせず適正料金を頂きます
iPhoneはたくさんの精密部品で作られています。当店のような非正規店では純正品は扱えず全て互換部品を使用します。純正品も互換品も様々な国で部品を製造し、最終組み立ては中国が多いです。これらの部品はいくら検品をしても修理後に問題が発生することが一定率であります。当店では3ヶ月保証内は再修理無料になりますので、これら不良率を見込んだ料金設定になります。
また無料診断やアフターサポートなど、スタッフのスキルアップ研修などのコストもかかります。さらに店舗の家賃や経費もかかります。度を越えた安売りでは修理品質やサービス品質を保つことはできません。部品品質と料金は比例します。純正品とあまり変わらないレベルの品質の部品を使用した修理料金はある程度高くなります。
また当店では集客をするための安い部品を使った料金設定はありません。お客様はこのような部品を使っても決して満足はできないと思っております。
iPhoneリペアサービスの修理品質・サービス品質ルール
ルール1)突然のトラブルの対応(部品故障が原因)
起動できなくなった、リンゴルーブになった、画面が映らなくなった、タッチできなくなったと来店の場合は、当店ではまず強制再起動テストをします。一時的なiOSの不具合で、再起動だけで直る場合も多くあります。これで直ればもちろん無料です。これを行わずにいきなり分解して診断料を請求する店もありますので注意が必要です。
強制再起動で直らない場合は分解して次の診断が必要です。当店ではこの診断も無料です。診断は水没の有無、パネル、バッテリー、ライトニングコネクタ、カメラその他の部品の脱着や新品部品の仮付けテストをします。部品故障が原因の場合は部品交換で復旧します。これらをやっても復旧しない場合は基板故障か買い替えになります。
ルール2)突然のトラブルの対応(iOSが原因)
起動不良やリンゴルーブになってしまったお客様にはいくつか確認することがあります。古めのiPhonに多いのですが、ストレージ不足の警告はでていなかったか?そうだとするとストレージが16GBや32GBに場合に起こりやすいのですが、ストレージ不足によるiOSのトラブルが原因です。
他にも夜中に自動アップデートをしている途中にWi-Fiが遮断されたことが原因でiOSのトラブルになることがあります。原因によってそれぞれ対処法が違います。
ストレージ不足の場合は初期化してストレージの空きを増やす以外直す方法はなく、アップデートトラブルはパソコンのiTunesに接続して、中断したアップデートを継続することで直る場合があります。アップデートができない場合は初期化になります。
初期化されてしまうと中のデータは消えてしまいます。パソコンでバックアップしていない場合は、初期化後にiCloudから復元することができます。ただ無料プランですと5GBしか入らないため、それ以外のデータは復元することができません。
このように、分解するだけが修理ではないのです。スキルが無いか、面倒だからと断られる店もありますのでお困りの方は当店に相談してください。
ルール3)画面割れの対応
ガラスが割れたお客様でガラスフィルムを貼っている場合は必ず、ガラスフィルムだけ割れているかディスプレイパネルのガラスが割れているかを確認します。ガラスフィルムを剥がして、ディスプレイパネルも割れている場合はパネル交換修理をします。ガラスフィルムだけ割れているのに、お客様に嘘をついてディスプレイパネル交換をする店もあります。ガラスフィルムを貼っている方は注意してください。
ルール4)バッテリー交換の対応
バッテリー交換の際には必ず最大容量と使用年数を確認して、最大容量85%以下又使用年数2年以上でない場合は、まだ交換時期ではないと説明します。それでも持ちが悪いから交換したい場合を除き交換はしていません。最大容量も使用年数も聞かず交換する店もあります。
バッテリー交換の際に使用する、バッテリーを固定する両面テープは専用のものを使用します。店によってはコストを下げるため事務用の両面テープを使用するところもあります。
ルール5)充電不良の対応
充電ができないと来店の場合は必ず、ライトニングケーブル・ACアダプタの充電テストと、充電口にホコリや異物が入っていて充電できないのかをチェックします。半数以上はこれで無料で直ります。これで直らない場合は、修理前点検でライトニングコネクタという充電部品を仮付けテストをして不良かどうかのチェックをして、充電できる場合は交換修理をします。充電できない場合は基盤故障です。
ライトニングケーブル、ACアダプタの充電テストや、ホコリや異物を取り除けば直るのにチェックをせず修理をするお店があります。またライトニングコネクタの仮付けテストをせずいきなり交換をして、基盤故障だからと直らないときでも修理料金を請求する店がありますので事前に確認しておきましょう。
ルール6)水没の対応
水没修理の場合のルールですが、当店の場合はまず無料診断で必ずパネルを開けて内部に水分がどのくらい入っているかをチェックします。水分が残っている場合はエアーダスターで水分を取り除き、乾かしてから起動テストをします。パネル、バッテリーの仮付けをして画面が表示される場合は、他の部品が壊れていないかチェックして部品交換の見積りをします。ここまでは全て無料です。
基板の超音波洗浄はこれらのテストをしても起動しない場合に限り行います。水没して起動しないと診断、テストもせずいきなり洗浄をして料金を請求する店があります。お客様にはわからないだろうと故障していない部品まで交換して請求する店もあります。
ルール7)カメラ故障の対応
カメラが故障して来店の場合は必ずテストカメラがあるモデルは、テストカメラを仮付けして直るかどうかをチェックします。テストカメラがない場合は、カメラ部品が入荷後に仮付けテストをしてから交換します。この場合、カメラを交換しても直らない場合は、元に戻して返金します。
基板やIOSが原因の場合もあります。IOSが原因の場合はバックアップ、初期化後に再インストール後に直ることもあります。基板の場合は基板修理が必要です。なんのテストもせず修理をして、直らなくても料金を請求する店もありますので注意が必要です。
ルール8)修理中のトラブル対応
修理中に基板にダメージを与えてしまって起動できなくなったり、他の部品を壊してしまうことが稀にあります。当店では数千件に1件もないのですが、万一そのような時にはこちらから申告をして、無料で復旧修理をします。復旧できない場合は、同等品の弁償をします。そのための損害保険にも入っております。店によってはこのようなケースで、最初から壊れていたと嘘をついて、追加の修理代金を請求することもあります。
だだ、不可抗力が原因で他の部品や基盤が故障することもあります。不可抗力の例として、落下時の衝撃で特定の部品や基盤にダメージがあり分解によってダメージが大きくなるなどです。その場合はお客様に伝えて修理するかどうかの判断を仰ぎます。
ルール9)X以降の保証対応
X以降のパネル交換には3ヶ月保証の内容が違います。X以降のiPhoneはそれまでのホームボタンがなくなったことで、上下のプラスチックのフレームがなくなり全面ガラスになりました。このことでパネルの強度が下がりました。
8までのiPhoneは落としてたりぶつけたらガラスが割れることが多いのですが、X以降はガラスが割れず液晶が故障して映らなくなったり、タッチ不良になったりします。保証期間内にガラスが割れず液晶不良の場合に、お客様の過失か部品の不良かの判断ができなくなりました。
液晶パネルは衝撃を与えずに液晶不良を起こすことはほぼありません。店によっては保証をつけていても、衝撃によるお客様の過失として保証修理を拒否するところがあります。このような理由から当店ではX以降のパネル交換の保証内容を、修理後3ヶ月以内は半額で再修理することにしました。
まとめ
iPhoneの修理は、たくさんの専門的な知識と経験が必要です。知識・経験のないお客様を欺くことは簡単なことです。当店ではお客様に対し、誠実で正直な修理をすることを約束します。
iPhoneリペアサービスの9つの修理品質・サービス品質ルールを解説させていただきましたので、今後修理をする際の参考にしてください。正しい知識を持つことで、無駄な修理代を節約し、大事なiPhoneを元のように使えるようになります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
修理やお見積り、相談がございましたらお気軽に当店までご連絡ください。
iPhoneリペアサービス関内セルテ店
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